コラム
公開 2020.12.14 更新 2021.10.04

不貞行為の離婚相談でよくある事例や解決方法

夫や妻の不貞行為で悩まれている方や自分が不貞行為をしてしまった方から日々離婚相談が寄せられます。
今回は不貞行為の離婚相談でよくある事例や解決方法を、「不貞された側」と「不貞した側」に分けてご説明します。

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1.そもそも不貞行為とは

不貞行為とは、配偶者のある人が配偶者以外の人と「男女の肉体関係」をもつことです。一般的には「浮気」や「不倫」と呼ばれますが、法律上の「不貞行為」の場合、必ず男女の性関係をともないます。プラトニックな恋愛関係は不貞関係と言いません。

不貞行為は法律上の離婚事由なので、不貞行為をされたら相手に離婚を請求できます。また不貞行為は違法行為なので、慰謝料請求も可能です。

反対に不貞行為した配偶者は、相手が拒絶する限り離婚できません。不貞行為した側が離婚訴訟を起こしても、相手が拒絶していると裁判所は離婚請求を棄却します。

以上の基本事項を前提として、よくある不貞についての相談内容を確認していきましょう。

2.不貞行為をされた側でよくある離婚相談

夫や妻に不貞行為をされた方からは、以下のようなご相談がよく寄せられます。

2-1.離婚しようかどうか迷っている

配偶者に不貞されたけれど、離婚しようかどうか迷っている方はよく弁護士にご相談をされます。この場合、状況に応じた判断が必要です。
配偶者が不貞相手にのめり込んでおらず夫婦関係を修復できる可能性が高い場合、子どものために離婚を避けたい場合などには離婚しない方が良いでしょう。
一方配偶者が家出して生活費も入れてくれない、生活費を不貞相手とのデート代につぎ込んでいるなどの事情があれば、離婚した方が良い可能性があります。

弁護士にご相談いただければ、個別事情に応じてアドバイスをいたします。

2-2.不貞行為の証拠がない、足りない

不貞行為の証拠が足りないなら、今から集めましょう。証拠がなければ離婚や慰謝料請求をしても不利になってしまうからです。

  • ・不貞の現場をとらえた画像や動画
  • ・LINEなどのメッセージ
  • ・不貞相手に不倫を認めさせた自認書
  • ・交通ICカード
  • ・クレジットカードなどの支払い関係の記録
  • ・映画やテーマパークの半券
  • ・通話明細書
  • ・探偵の調査報告書

上記のようなさまざまなものが不貞の証拠になります。困ったときには弁護士が集め方をアドバイスしますので、ご相談下さい。

2-3.不貞行為の証拠集めの方法を知りたい、手伝ってほしい

不貞行為の証拠集めの方法が分からない場合には、弁護士がどういったものが証拠になるかを説明し、それぞれの取得方法も伝えます。
弁護士が職権で取り寄せられる証拠もあるので、自分の力で証拠集めをするのに限界を感じたらお早めにご相談下さい。

2-4.不貞相手の素性(氏名や住所)がわからない

配偶者が不貞相手と頻繁に電話しているけれども電話番号しか分からない場合、LINEやメールなどのメッセージで相手の名称が匿名になっている場合などには、不貞相手がどこの誰か突き止めなければなりません。
このような場合、弁護士が職権で通信事業者へ照会することにより契約者の氏名や住所を調べられる可能性があります。個人の方にはできない手続きなので、お早めにご相談下さい。

2-5.不貞相手への慰謝料請求をしてほしい

自分で不貞相手に慰謝料請求をすると、開き直られたり無視されたりしてうまくいかないケースが多々あります。そういった場合でも、弁護士が代理で慰謝料請求すると相手も真剣に対応せざるを得なくなって支払いに応じるケースが少なくありません。
また自分で相手にコンタクトをとるのが苦痛な方も弁護士に依頼すれば自分で対応しなくて良くなるので、精神的な負担を軽減して慰謝料請求を進められます。

2-6.不貞されたので離婚するが、なるべく有利な条件で離婚したい

不貞行為をされたら離婚請求できますが、「なるべく有利に離婚するにはどうしたら良いでしょうか?」というご相談も多く寄せられます。
重要なのはできるだけ慰謝料や財産分与を多く取得すること、また子どもの親権や養育費の取り決めも行って離婚公正証書を作成することです。
弁護士が代理で離婚の交渉や離婚公正証書作成を進めると、スムーズに解決できる場合もありますので、ぜひご相談下さい。

3.不貞行為をした側でよくある離婚相談

不貞行為をしてしまった方からは、以下のようなご相談を受けるケースが多数です。

3-1.配偶者から高額な慰謝料を請求された

不貞を配偶者に知られて離婚を迫られているが、払えないほどの高額な慰謝料を請求されて困っている、というご相談がよくあります。
確かに慰謝料は払わねばなりませんが、相場の金額があるのであまりに高額な慰謝料請求には応じる必要がありません。またこちらに支払い能力がなければ減額や分割払いの交渉も可能となってきます。弁護士が代理で交渉することもできます。
相手から高額な慰謝料請求をされて「そんなに払う必要があるのか?」「払えない」などと困っていたらお早めに弁護士までご相談下さい。

3-2.配偶者が不貞相手に慰謝料請求をしてトラブルになっている

配偶者が不貞相手に慰謝料を請求したのでトラブルになっている、解決してほしいというご相談もよくあります。
不貞相手も不法行為者なので慰謝料を払わねばなりません。この場合にも金額に相場がありますし、減額や分割払いの交渉も可能です。また夫婦が離婚するかどうかなどの諸事情によっても慰謝料の金額は変わってきます。
状況をお伺いできれば具体的な対処方法をアドバイスできるので、1度ご相談下さい。

3-3.不貞相手と再婚したいから今の配偶者に離婚してほしい

不貞相手と再婚したいので、今の配偶者に離婚してほしいというご相談も少なくありません。
その場合、今の配偶者の態度によって大きく対応が異なります。今の配偶者が離婚を望んでいるなら、慰謝料や財産分与などの離婚条件を決めなければなりません。条件が合致しないと調停・裁判になる可能性があります。

今の配偶者が離婚を拒絶しているなら、説得して協議離婚を目指すべきです。相手に不貞を知られていて証拠があるなら、裁判を起こしても離婚することは困難ですので注意が必要です。
弁護士にご相談いただくことで、このような状況においてどのように動くべきかについてのアドバイスが可能です。

3-4.不貞したけれど親権をとりたい

「不貞行為をしてしまったけれど、どうしても親権をとりたい」という方が多数おられます。
不貞行為をした配偶者でも親権を取得できますが、そのためには通常の事案以上に慎重な対応が必要です。当初の段階から適切に行動しておかないと相手が親権者となるリスクが高くなってしまいます。
不貞した配偶者が親権を取得したいなら、できる限り相手と離婚交渉を始める前の段階で弁護士までご相談下さい。

不貞行為がからむと離婚トラブルが複雑になり、長期化したり裁判になったりするリスクも高まります。当事務所では離婚や男女トラブルの解決に力を入れており、高い解決実績を持ちノウハウも蓄積しております。不倫や離婚問題でお悩みの方がおられましたら、是非とも1度ご相談下さい。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
中央大学法学部法律学科卒業、中央大学大学院法務研究科修了。離婚、交通事故、相続問題などの一般民事事件を中心に、幅広い分野に積極的に取り組む。
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