
たとえ離婚することになったとしても、なるべくなら後腐れなく円満に離婚したいものですが、離婚にはなにかと問題がつきものです。両者の話し合いで離婚を成立させる協議離婚(いわゆる円満離婚)を望むのであれば、弁護士への相談をおすすめします。
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離婚の際に起こる問題
離婚には数多くの問題が存在します。主に以下のような問題が起こりやすく、時間もかかるのが特徴です。
- ・金銭的な問題
- ・精神的な問題
- ・離婚後の暮らしの問題
それぞれ詳しく見ていきましょう。
金銭的な問題
離婚する場合は、「婚姻費用」や「財産分与」のほか、「慰謝料」「養育費」といった金銭的な問題を一つ一つ解決していく必要があります。また、揉め事が大きくなった場合は、調停・裁判になる可能性があり、その手続き費用の負担なども生じてくるでしょう。
慰謝料に関しては、相手の不貞行為などにより、どちらか一方が精神的な損害を受けたと認められた場合に関わってくる金銭的問題です。
精神的な問題
離婚を切り出してから成立するまでには、大きな精神的負担やストレスがかかることが少なくありません。離婚を決意した相手と何度も話し合いの場を設ける必要があるため、その度に時間と労力を割くことになるのです。会うことができない場合は、メールなどで話し合いを進める夫婦もいます。
また、離婚の話し合いでは、互いに知りたくなかった事実や、今まで我慢していたことなどをぶつけ合う場になってしまうこともあります。そのため、中には相手の言葉が原因で心の傷を負ってしまう人もいます。
離婚後の暮らしの問題
離婚後の暮らしにも問題が起こります。
第1に「離婚後の住居をどうするか」ということが挙げられるでしょう。
少なくとも夫婦のいずれか一方は、新しい家を見つけないといけません。
相手の給料のみで生活していた人の場合は、今後、自分の生活を支えていくために仕事も探さないといけません。
また、子どもがいる場合は心のケアや事情の説明を少しずつしていく必要があるでしょう。
このように、離婚後の暮らしの問題に備え、準備しておく必要があるのです。
弁護士に依頼することの4つのメリット
上述したような離婚に関する問題を円満に解決させるには、「時間をかけてゆっくり話し合う」もしくは「弁護士に依頼する」といった方法がおすすめです。
「弁護士に依頼する」する場合、以下のようなメリットがあります。
1. 進まない話も第3者の介入でスムーズになる
離婚は、上述した数多くの問題が絡んでいるため、話し合いが複雑になります。そのため、スムーズに決まりそうな話も、相手と話し合うべき事項から脱線してしまうことで余計に時間がかかってしまう可能性があります。
しかし、そこに弁護士が介入することで、相手と話し合うべき事項を整理してもらうことが可能です。
2. 金銭的な問題に関しては法律の観点で話ができる
金銭的な問題で揉めてしまった場合、法律の観点に沿って話し合いをすすめると、スムーズに進むこともあるでしょう。また慰謝料や養育費に関してどれくらいの請求が妥当なのかなども、弁護士に相談することで、お互いが納得できる結果へとつながるでしょう。
弁護士に相談し、法律という観点を用いて話し合うことには、冷静に結論が出せるというメリットがあるのです。
3. 感情的になることを防ぐ
人によっては離婚の話し合いで感情的になり、なかなか話し合いが進まない場合もあります。
しかし、弁護士が介入することで、感情的になりそうな場面でも、冷静にことを進められるようになります。
円満離婚を目指すうえで、お互い冷静になることは必要不可欠。
感情的になってしまうことが続くようであれば、弁護士に依頼して、話し合いをすすめるとよいでしょう。
4. 弁護士からのアドバイスがもらえる
離婚はそう何度も経験することではないため、どんな手順を踏むべきなのか、手続きの方法、話の進め方などに苦労することがあるでしょう。
弁護士に相談をすれば、離婚に関してさまざまなアドバイスをもらうことが可能です。
困ったときに相談できる相手がいることは安心にもつながるでしょう。
弁護士に依頼することのデメリットは金銭的な負担がかかること
弁護士に依頼することにはさまざまなメリットがありますが、デメリットも理解しておきましょう。
それは、弁護士に依頼をすると、弁護士費用がかかることです。依頼するときは費用の準備をしておきましょう。
離婚を円満に解決したいなら弁護士に相談・依頼しよう
離婚を成立させるためには色々な話し合いをする必要があり、時間や労力がかかるのは自然なことといえます。もしそのような負担を少しでも減らし、スムーズで円満な離婚を望むのであれば弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
上述したように、弁護士に依頼することで得られるメリットは多いものです。
確かに金銭面の負担はありますが、離婚を切り出す初期から相談をして手順を踏めば、余計な時間や労力、精神的負担を避けることにつながります。また、スムーズな離婚が可能になることで、次へのステップや動き出しも早めに行えるでしょう。
さらに子どもがいる場合は、子どもの精神的な負担を考えるとなおさらスムーズな円満離婚が望ましいはずです。どんなに小さくても、親が離婚の問題を長く抱えていると、子どもは親の変化に気づいてしまい、いつしか気を使い始めてしまうものです。
自分のためにも、子どものためにも弁護士に相談し、1日でも早い離婚成立を目指すことをおすすめします。
円満離婚にするために心得ておくとよいこと
円満離婚に導くためには、弁護士に依頼をするのがおすすめです。ただし、弁護士に依頼すれば、必ずしも円満離婚が成立するわけではありません。
離婚をする当事者にも心得てほしいことが4つあります。
それは以下のとおりです。
- ① 相手の言い分もしっかり聞く
- ② 冷静にはっきり伝える
- ③ 相手のことを思いやる気持ちを忘れない
- ④ 焦らず1つずつ解決していく
これら4つの心得は、円満離婚をする当事者に持っておいてほしい心得です。
これらを踏まえたうえで弁護士のサポートがあれば、よりスムーズに円満離婚を進めることができます。
協議離婚が成立しなかったときに起こる問題
調停・裁判になる可能性が高い
話し合いで離婚が成立しない場合、調停の手続きを行います。
調停とは、家庭裁判所において、裁判官と調停委員で構成される調停委員会を交えて、話し合いを行い、問題の解決を図る手続きです。
さらに、調停でもお互いに折り合いがつかない場合は、最終手段として訴訟を起こすことになります。これは、裁判で財産分与や親権、慰謝料、養育費の負担を決めるというものです。
もちろん裁判を起こすにもお金が必要ですし、裁判所に赴く労力や金銭的負担も考えなくてはなりません。
夫婦関係が余計にこじれてしまう
円満解決にいたらない場合やなかなか話が進まない期間が続いてしまうと、どうしても夫婦関係が、余計にこじれてしまう傾向にあります。
子どもがいる場合には、夫婦関係のこじれから、子どもにも悪影響が出てしまうおそれがあります。
まとめ
円満離婚を1人で進めることは決してできません。円満離婚は、相手と自分がしっかりと納得できる道を見つけたうえで初めて成立するものです。
そのためには、お互いに冷静であることが大切です。
また、弁護士に依頼することがおすすめです。今後の人生のためにも、弁護士の協力を得ながら、スムーズな離婚を目指しましょう。
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