コラム

不倫の慰謝料裁判の流れや訴えられたときの対処方法を弁護士が解説!

不倫で裁判!不倫慰謝料の裁判の流れや対処方法

不倫が発覚して相手の配偶者から裁判を起こされると、まずは裁判所から訴状が届きます。

無視せずに、答弁書を提出しましょう。

適切に反論すれば、請求額より減額できるケースが多数です。

和解で解決できる事案もよくあります。
自分1人で対応するのは難しいので、弁護士へ依頼するのが得策です。

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不倫慰謝料を請求されてから裁判されるまでの流れ

不倫相手の配偶者から慰謝料請求されても、話し合いによって解決できれば裁判は起こされません。

しかし話し合いができない場合、相手は裁判を起こす可能性があります。
交渉しても条件が合わず決裂した場合や、こちらが請求を無視した場合などです。

特に不倫の明確な証拠をつかまれていたり、相手に弁護士がついていたりすると、裁判される可能性が高くなります。

不倫の裁判の進み方、流れ

不倫の裁判を起こされた後の「流れ」を確認しましょう。

STEP1 訴状が送られてくる

まずは裁判所から「訴状」が送られてきます。
訴状には、相手の主張内容が法的な観点からまとめられています。
記載されている内容が事実かどうか、また、相手がいくらを要求しているのか確認しましょう。
証拠書類もつけられているケースが多いので、どういった証拠を相手がつかんでいるかもチェックしてみてください。

訴状と同封されている書類に「答弁書催告状」があります。
答弁書とは、こちら(訴えられた被告)が意見を述べるための書面です。
答弁書を提出せず裁判期日にも出頭しないと相手の言い分を認めた扱いとなってしまうので、必ず期日までに答弁書を作成して裁判所へ提出しましょう。

STEP2 第一回口頭弁論が開かれる

裁判所が指定した日程で第一回口頭弁論が開かれます。
答弁書を事前に提出していれば、こちらは1回目の期日に欠席してもかまいません(ただし2回目からは出頭する必要があります)。

また弁護士に委任した場合、期日に当事者が出頭する必要は基本的にありません。

第1回口頭弁論期日では、双方の提出書類を確認するなどした後、次回の期日を設定します。

STEP3 争点整理が行われる

第2回目からは、争点整理を行います。
当事者の主張や反論内容を整理し、証拠を確認していきます。

STEP4 和解の勧告

争点整理などを行う中で、裁判官から和解の勧告が行われるケースが多々あります。
裁判官の仲介によって当事者が条件的に合意できれば、和解が成立します。

和解による解決は、判決で裁判所から一方的に支払い命令を出されるよりも「納得のいく解決」をしやすいというメリットがあります。
判決まで進む前に裁判が終了するので、訴訟を早めに終わらせられるのもメリットとなるでしょう。

STEP5尋問を行う

争点整理が終わったら、当事者や関係者の尋問を行います。
不倫についての裁判の場合には、原告(訴えた本人)と被告(訴えられた不倫相手)、不倫した配偶者の3者の尋問を行うケースがあります。
尋問前には予行演習を行い、綿密に準備を整える必要があります。

STEP6 判決言い渡し

尋問が終わってすべての審理が終結したら、裁判所により判決が言い渡されます。

STEP7 控訴

一審判決の内容に納得できない場合には、当事者は双方とも「控訴」(不服申立て)できます。
どちらかが控訴すると、事件は控訴審に移り、高等裁判所で新たに審理が開かれます。
控訴審は一審より早く終結するケースが多く、和解も可能な場合があります。

不倫の裁判を起こされたときの対処方法

不倫の裁判を起こされたときの対処方法
不倫の裁判を起こされたら、以下のように対処しましょう。

訴状を無視してはならない

届いた訴状を無視してはなりません。
必ずすぐに郵便物を開封し、中身を確認しましょう。
相手の主張内容をチェックして、以下のような点を検討してみてください。

相手の主張する事実関係に間違いがないか

訴状に書かれている内容は間違っているケースもよくあります。
あくまで「相手方の認識」に沿って書かれているからです。
間違っていれば答弁書で指摘しなければなりません。
事実関係に誤りがないか、しっかり確認しましょう。

証拠はあるのか

訴状には証拠が添付されているのが一般的です。
提出された証拠をみて「本当に肉体関係が証明されているか」確認してみてください。

また肉体関係があっても、こちらがだまされていた場合(独身と聞かされていた場合)や、不倫関係となった当初から夫婦関係が破綻していた場合には慰謝料が発生しない可能性があります。

相手の主張内容と証拠を照らし合わせて、請求が認められるかどうか、検討しましょう。

請求金額は相当か

不倫の慰謝料には相場があります。
相場を超える慰謝料を請求しても、相場とおりの金額しか認められないことが多いです。
またさまざまな事情により、慰謝料が減額される可能性もあります。
相手の請求額が過大であれば、減額を求めるべきです。

不倫の慰謝料相場

  • 相手夫婦が離婚せず関係を修復した場合…100万円以下
  • 相手夫婦が離婚する場合…100~300万円程度

たとえば500万円の請求をされていても、全額は認められない可能性が高いので、きちんと反論しましょう。

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すぐに弁護士へ相談する

裁判手続きは非常に複雑であり、1人で裁判を進めることは困難です。
特に相手に弁護士がついている場合、こちらが本人で対応すると相手のペースで裁判が進んでしまうでしょう。
相手の言い分が通って高額な支払い命令が出てしまうリスクも高まります。
訴状を受け取ったら、すぐに弁護士へ相談しましょう。
弁護士が対応すれば、慰謝料を減額できる可能性が高くなり、和解による解決も目指しやすくなるものです。

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不倫の裁判で負けた場合のリスク

不倫の裁判で負けた場合のリスク
不倫の裁判でこちらが敗訴すると、慰謝料の支払い命令が下されてしまいます。
判決では、慰謝料そのものだけではなく、遅延損害金や弁護士費用も加算されるのが一般的です。
支払い方法は「一括払い」となるので、支払いが難しい方も少なくありません。
判決に従わなければ、相手に給料や預貯金などを差し押さえられるリスクも発生します。

判決で支払い命令が出てしまった場合には、相手と話し合って支払い方法を取り決めましょう。
相手が分割払いに応じたら、差し押さえを避けられます。

不倫裁判を弁護士へ依頼するメリット

不倫の裁判を弁護士に相談すると、以下のようなメリットがあります。
手間と時間がかからない
まず裁判にかかる手間や時間をかけずに済みます。
書面作成や裁判所とのやり取りなどすべて任せられますし、弁護士に裁判を依頼すれば基本的に期日にも出頭する必要がありません。

ストレスがかからない

裁判を起こされると大変な精神的負担となるでしょう。
弁護士に任せてしまえば自分で対応しなくてよいので、普段は裁判から離れて過ごせます。
ストレスも大きく軽減されるメリットがあります。

有利な条件で解決しやすい

弁護士に依頼すると、自分で対応するより有利な解決を目指せます。
慰謝料を減額できるケースも多く、相手の請求を排除できる可能性もあります。
有利な条件で和解できる可能性も高まり、敗訴リスクも軽減できるでしょう。

対処方法を相談できる

慰謝料の相場や和解すべきかどうかの判断、強制執行への対応など随時相談できるので安心です。

まとめ

不倫の裁判を起こされたら、放置してはなりません。
とはいえ、1人で対応するのは困難で、不利になってしまう可能性も高まります。
まずは男女問題に詳しい弁護士へ相談してみてください。

Authense法律事務所の弁護士が、お役に立てること

裁判で相手方の請求が認められるのか、慰謝料の金額はどの程度となるのかは、ご自身で判断するのはかなり難しいので、訴状が届いたら直ぐに弁護士に相談することをお勧めします。
また、弁護士に依頼することにより、こちらに有利な事情を裁判所にきちんと説明して請求を減額したり、早期に和解により解決できる可能性が高まります。

記事を監修した弁護士
Authense法律事務所
弁護士 
(第二東京弁護士会)
第二東京弁護士会所属。早稲田大学法学部法律学科卒業、慶應義塾大学法科大学院法学研究科修了。一般民事、特に離婚事件に関する解決実績を数多く有する。離婚カウンセラーの資格を取得しており、法律的な問題を解決するのみならず、常に依頼者の方の心情に配慮し、不安や悩みに寄り添う対応を心掛けている。
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