公開 2023.10.31Professional Voice

広く深い取り組みが人生を豊かにする
川口 真輝弁護士が「弁護士にこだわらない」理由

インタビュー

2012年にAuthense法律事務所に入所し、プレイヤーとしてトップの実績を誇った川口 真輝弁護士。新宿支店、東京支店の立ち上げにも関与し、支店長として成長を牽引してきた。

事務所経営に関わる幅広い役割に加えてメガバンクのDXプロジェクトにおけるコンサルティング、プロジェクトマネージャーなど弁護士としての枠を超えた活動を展開している。

「弁護士じゃなくても人の役に立てればいい」と語る川口弁護士の原動力はどこにあるのだろうか。

目次
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1.

全ての経験が勉強になる

まずはAuthenseにおける川口先生の役割から伺ってもよろしいでしょうか?

弁護士統括として事務所の経営に関与しています。代表と現場の橋渡し、弁護士と事務スタッフ、コーポレート部門のスタッフとの連携強化が主な役割です。

新宿オフィス、横浜オフィス、大阪オフィスという比較的大規模な支店の統括、1年目の弁護士の指導責任者や、プロボノ推進室長として小中学生への教育も担っています。

対外的には、第二東京弁護士会の常議員や日弁連の代議員なども経験し、弁護士会に関わる仕事もプロボノ活動の一環も兼ねて、力を入れています。

非常に幅広い役割を担われていますね。個別の案件も担当されるのですか?

民事の案件を中心としながら、家事事件も刑事事件も担当しています。

特に民事の案件は大型の訴訟が多いです。例えば、法人の不正が絡む数億円規模の訴訟や、経営権を巡る紛争、憲法問題が絡むような裁判も担当しています。

顧問先企業の個人情報保護に関する全社的な体制構築のご支援や、メガバンクのDXプロジェクトのコンサルティングも行っています。

仕事だけではなくて、サーフィンやスノーボードも大好きなんですが、全ての経験が勉強になると考えています。色々な経験を積んだ方が、人生に深みが出ますよね。

インタビュー_川口 真輝(第二東京弁護士会所属)

これだけ幅広く担当されていて、負担に感じる時はありませんか?

しんどい事は多いですよ(笑)

弁護士は一歩外に出たら非常に孤独です。裁判は裁判官、相手方の弁護士、クライアントと向き合う必要があり、最後まで結果が読めません。

なので、支店長としては、仲間の弁護士が帰ってきたときにほっとしてもらえるような、ホームと思ってくれるような雰囲気を作りたいと思っていました。

2.

弁護士でなくても人の役に立ちたい きっかけは恩師の言葉

弁護士としての枠を超える活動をされていますが、その原動力はどこにあるのでしょうか?

ロースクール時代に憲法学者の安念 潤司先生に指導いただきました。憲法だけでなく、民事系も含めて幅広いアドバイスをいただいたのです。

印象に残っているのが「法律の勉強は狭く浅くか、広く深くしかない」という先生の言葉です。

すごくいい考え方だなと思いました。

狭く深くプロフェッショナルとしての道を突き詰める、という考え方も当然あると思いますけど、僕は安念先生の考えにワクワクしたんです。

漫画『バガボンド』の中に「我が剣は天地とひとつ。故に剣は無くともよいのです」という言葉が出てきます。

僕も同じように考えていて、「弁護士じゃなくても人の役に立てればいい」と思っているので、弁護士の枠に止まらずに広く深く経験を積みたいのです。

弁護士は当然強力な武器なんですけどね。

そのような考えがベースにあってAuthenseを選んだ理由を教えてください。

代表の元榮との1対1での面接が印象に残っています。

履歴書にスノーボードのインストラクターの資格を記載していたのですが、
「すごいね、どうやってとったの?」とかなり食いつかれてびっくりしました。

他の事務所では質問されるようなことがなかったんですよね。

他の事務所にはない切り口での質問だったんですね。

そうですね。そこから

「君は4大法律事務所に行ったような同期に勝てる?」

とかなり挑発的な質問があり、ここはかますしかないと思い

「はい、勝てます。」
と答えたところ

「どうして?」

とさらに突っ込まれたので、

「4大法律事務所に行くような人は優等生ですよね?僕はサッカーを11年やりましたし、大学ではスノーボードのインストラクターの資格を取得したり、テニスサークルの代表をしたり、勉強以外の経験が全然違うと思います。そういったところが、勝負事の機微には影響すると思います」

と答えたんですよね。そのあと代表の元榮が4大出身と知って「落ちたかな」と思いました(笑)

双方に笑いがあるような面接は他に無かったので、とても印象に残って、内定をもらったご縁もあるのでAuthenseに決めました。

インタビュー_川口 真輝(第二東京弁護士会所属)

3.

トッププレイヤーから支店の立ち上げ 経営者の悩みが想像できるように

Authenseに2012年に入所されています。どのように業務の幅を広げていきましたか?

入所当初はミスも多いタイプであまり使えなかったと思うのですが、ある企業の上場のサポートに集中的に関わったり、当時かなりたくさんあった法律相談に入っているうちに、少しずつ自信をつけて、お客様からの信頼を得られるようになり、受任案件の件数が事務所内でも非常に多くなりました。
まだ若かったので、得意なところを見つけ、まずは受任で事務所のトップになろうと考えて実行しました。

その結果、2014年の年間MVP獲得につながりました。このときは、八芳園という会場で行った忘年会で、サプライズで妻や姉まで呼ばれたので、とても恥ずかしかったのを覚えています。

まずはプレイヤーとしてトップを目指されたのですね。

はい。2014年、2015年にMVPを受賞して、2016年9月に新宿支店を立ち上げました。

支店長として成長を牽引する大変さもあったと思います。

新宿支店は弁護士4年目の時に、同期の嶋田と立ち上げたんです。

来月の目標が掲げられるんですけど、全然案件がないから自分たちで作らないといけない。そういうヒリヒリ感がありました。

自分で案件を取ってくるしかないので、経営者が集まる会合などに参加しました。言葉を選ばずに言うと玉石混交で、お会いした方から一方的な営業を受けることもありましたが、人柄や信頼を大切にしてお付き合いを広げていきました。その時知り合った方々とのつながりは今でも大切にしています。

プレッシャーも大きかったのではないでしょうか?

支店長としてのプレッシャーはもちろんあったのですが、みんなで達成した時はチームスポーツで試合に勝ったような雰囲気がありましたね。

僕はチームのみんなの心に火をつけることが好きだし、得意だと思います。チームの中には自分より優れたプロフェッショナルがいます。年齢に関わらず皆をリスペクトして良い部分を伸ばしてもらうようにしています。

インタビュー_川口 真輝(第二東京弁護士会所属)

企業の方からのご相談を受ける際に経営マインドは重要だと思います。支店長での経験は生きていますか?

経営者にとって法律問題だけでなく、人事や売上の悩みも大きいという事が想像できるようになりました。

社長は孤独な存在です。周囲に愚痴が言えない方も多いんですよね。自分に話していただければ、ある程度の事柄は相談に乗れるように心がけています。

元榮代表にも相当鍛えられたのではないでしょうか?

あらゆる面で鍛えられたと思いますが、いつも自由にやらせてもらえた印象があります。

新宿支店を作る時は「メガ支店を目指してほしい」と言われました。2年くらいでうまくいったら、「東京駅にも良い物件が見つかったから次もよろしく」という感じで、東京支店を立ち上げることになりました。スピード感にベンチャー精神があらわれていますよね。

事務所内の研修の一環でストレングスファインダーをやったんですが、元榮と僕はポジティブ、未来志向、社交性が一緒だったんですよね。意外と他の人とはかぶらなくて。

近しい部分があるのですね。

明るく前向きなところは似ていると思うのですが、あまり言うことも聞かないので(笑)、元榮にとっては右腕というよりも「こいつには自由にやらしておくか」みたいな感じかもしれないですね(笑)

4.

ナチュラルでありたい 目指す先は日本から海外へ

今後、川口先生はどういう道を歩んでいかれたいですか?

サーフィンやスノーボードが好きで、自然と触れ合うスポーツを愛しているので、自分自身もナチュラルでいたい。というのが一番大きいですかね。無理せず、自然といい状態にしていきたいです。

あと、祖父が外交官だったので海外への憧れがあって、日本だけじゃなくて海外にも広がって行きたいという気持ちはありますね。

では、これからAuthenseをどういう事務所にしていきたいとお考えですか?

難しい質問です。10年くらいかけて答えられるような質問だと思うのですが、やっぱり所属する人たちが誇りに思う事務所にしたいです。働いている皆がかっこいい事務所で最前線の仕事をしていると思ってもらいたいですよね。

事務所の皆の子供たちが「うちのお父さん、お母さんはAuthenseで働いてるんだよ」と言ってもらえる事務所にしたいです。

インタビュー_川口 真輝(第二東京弁護士会所属)

Professional Voice

Authense法律事務所
弁護士

川口 真輝

(第二東京弁護士会)

中央大学法学部法律学科卒業、中央大学法科大学院修了。主な裁判経験として、MBOに関する取締役の責任を追及し、初めて東京高裁の見解が示された事案や、複数メディアによって報道された裁判員裁判事件などを有している。ベンチャー企業の上場前の資金調達や法務支援も多数経験。顧問先経営者からは、法務のみならず経営全般のアドバイスを求められることも多い。

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