弁護士の交渉で5,000万円での示談が成立

Aさんは、信号のない片側2車線の道路の横断歩道を横断していたところ、右側から走行してきた車に衝突され、頭がい骨骨折などのケガを負ってしまいました。Aさんは救急搬送され、必死の治療がされたものの、残念ながら翌日に亡くなられてしまいました。

事故は、乗用車の運転手の不注意によるもので、加害者は、自動車運転過失致死罪で起訴されました。

加害者は、弁護士を代理人につけ、その代理人から、Aさんのご遺族に、「損害の賠償をしたいので、損害の算定に必要な書類を送ってほしい」というような内容の連絡をしてきました。

Aさんのご遺族は、死亡事故の場合の妥当な賠償額もご存じではありませんでしたし、何よりも損害の賠償が、加害者の代理人によって事務的に処理されてしまうことに疑問をもち、やり場のない怒りを感じておられました。

そこで、Aさんのご遺族は、当事務所にご相談にいらっしゃいました。当事務所の弁護士は、「残されたご遺族の気持ちのやり場として、加害者に適正な損害賠償を支払わせることは、法律が許した数少ない選択肢の一つです。

また、被害者の無念な気持ちに報いるためにも、加害者に対して賠償額を請求することは必要でしょう。ご遺族の方々が今回の事故に区切りをつけ、これからの人生を生きていくためにも、できるかぎりのお手伝いをさせていただきます」と提案しました。

弁護士は、葬儀費用やAさんの死亡によって得られなくなってしまった利益（逸失利益）、Aさんやご遺族の分も含めた慰謝料などを詳細に検討し、適正な賠償額を算出しました。そして、ご遺族の方々と密にコミュニケーションをとり、ご意向を丁寧に確認しながら、加害者側の代理人と何度となく交渉を重ねていきました。

その結果、最終的には、加害者に自動車運転過失致死罪で実刑という内容の判決が下る見込みだったことを重く見て、約5000万円という内容で示談を成立させました。

このように、交通事故で亡くなられた方のご遺族からのご依頼については、被害者やご遺族のお気持ちにしっかりと寄り添いながら、加害者に対する損害賠償請求のお手伝いをさせていただきます。