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親子で話しておきたい「セクストーション」
私が中高生のころは、携帯電話はすでに世の中にあったようですが、周囲でだれももっていなかったし、SNSなんて言葉も聞いたことがなかったです。
私は、人一倍ビビりなので、PHSなるものを買ったのも20歳を過ぎてからだったし、ガラケーからスマホに変えたのなんてほんの2年前だし、SNSの利用を始めたのも数年前。
SNSを利用し始めて以降も、その使い方にはかなり神経を遣っています。
なので、今どきの若者たちが、SNSを通じて、面識のない人とかなりプライベートなメッセージのやりとりをしたり、リアルでも会ったりするなんて、ちょっと信じられない話だなと思いながら見ています。
ただ、「信じられない」で終わらせている場合ではないとも思っています。
親として、弁護士として、子どもたちのSNS利用の実態やそれに伴うリスクを知っておくこと必要があります。
今回は、私が最近知った言葉「セクストーション」を取り上げてみたいと思います。
セクストーションというのは、性的脅迫を意味する造語だそうです。
セクストーションがどんな場面で問題になるか。
たとえば、SNS上で、面識のない相手としばらくメッセージのやりとりを重ねていき、こちら側が相手に親しみの感情、好意の感情をもったところで、相手から、「お互いの恥ずかしい写真を交換しない?」などと提案があるのです。
まずは相手の方から、「先に私が送るね」などとして、わいせつな画像が送られてくる。
その後、相手の求めに応じるように、こちら側も性器の画像や自慰行為をしている動画などを送ると、その後、突然、相手が、「この画像をお前の学校や家に送るぞ。SNS上でもさらすぞ」と脅し始める。
最終的に、「さらされたくなければもっと画像を送れ」「さらされたくなければ金を払え」などと要求してくるというのです。
それまでのやりとりで自分の情報を相手に伝えている場合もありますし、日常のSNS投稿から、通学する学校等まで特定されている場合もあります。
この過程で不正なアプリのインストールを唆されており、知らぬ間に、スマホ内の電話帳データなどが抜き取られているというケースもあるようです。
一般的に、性に関わる犯罪被害に遭うのは、女性の方が多いという認識があるように思います。
でも、このセクストーションについては少なくとも、男性が被害に遭うケースも多いと言われています。
16歳未満の子に対して、性的な部位を露出した映像などを送信するよう求める行為はそれ自体が犯罪になります。
もちろん、その後、送らされた画像等をもとに、お金を要求したり、脅したりすることも、恐喝罪、脅迫罪等の犯罪になります。
被害に遭っても、その相談をすることはハードルが高く感じられることが多いと思います。
相談の過程で、知らない人とSNSなどでやりとりをしていたことや自ら裸の画像などを送ってしまったことがばれてしまうのは恥ずかしいという思いがあるからです。
加害側から、「もし他人に相談したらさらしてやる」などと脅されているケースもあり得、恐怖で相談できずにいる子もいるかもしれません。
でも、一人で抱え込んでしまうのはとても危険なこと。
悪いのは、そういう気持ちにつけこむ加害者側です。
ニュース報道をもとに、こうした被害に巻き込まれるリスクについてお子さんと話し合っておくこと、万一不安に思うことがあれば、恥ずかしがったり不安に思ったりせず、何でも早めに相談するよう伝えておくこと、もし親に相談することに抵抗があったら、たとえば文部科学省のホームページで、子どもたち自身がSNSや電話などで相談できる窓口を紹介していることなども知らせておくこと。
ご家庭でのそんな会話が、お子さんを思いがけない被害から守る力になると思っています。
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