コラム
公開 2022.09.25 更新 2023.03.01

複数52_テコ入れ_誹謗中傷への開示請求をする流れとは?かかる費用や期間を弁護士がわかりやすく解説

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合、損害賠償請求などに先だって、相手の情報の開示請求が必要となることが一般的です。
では、発信者情報開示請求を進めるには、どのような手順を踏めばよいのでしょうか?

今回は、誹謗中傷を受けた場合の発信者情報開示請求の手順やかかる期間、費用などについて弁護士がくわしく解説します。

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開示を請求しても、応じてもらえる可能性はほとんどありません。
そのため、まずは裁判所に対して発信者情報開示請求を申し立て、裁判所からTwitter社に対して発信者情報開示命令を出してもらう手続きが必要です。

これにより、ようやくTwitter社から、発信者のIPアドレスとタイムスタンプの情報が得られます。

プロバイダに開示請求をする

Twitter社からIPアドレスとタイムスタンプの情報が得られたら、この情報をもとにアクセスプロバイダ(NTTやKDDIなど)に対して発信者情報開示請求を行います。

こちらも任意の請求では応じてもらえない可能性が高いため、裁判所に発信者情報開示請求を申し立てなければなりません。
裁判所からの命令を受け、ようやくプロバイダの契約者である発信者の住所と氏名が判明します。

ここまでができて、ようやく損害賠償請求など次のステップへ進むことが可能となります。

誹謗中傷の開示請求は自分でできる?

誹謗中傷を受けた場合、発信者情報開示請求を自分で行うことはできるのでしょうか?
順を追って解説していきましょう。

開示が認められるハードルは高い

発信者情報開示請求を自分で行うためのハードルは、低いとはいえません。
なぜなら、発信者情報開示請求は裁判になることが多く、裁判に関する知識が不可欠であるためです。

また、裁判所に訴えたからといって、必ずしも開示命令を出してもらえるわけではありません。
裁判所が開示命令を出すだけの理由があると判断されて、はじめて発信者情報開示命令を出してもらうことが可能となります。

そのため、裁判所が判断するだけの理由を法的に整理して主張し、根拠となる情報を立証することが必要です。

これらの手続きには法律や裁判に関する高度な専門知識が必要であり、自分で行うことは容易ではないでしょう。

弁護士に相談がベター

誹謗中傷の投稿をした相手の発信者情報開示請求を行いたい場合には、弁護士への相談をおすすめします。
弁護士へ相談することで、弁護士が訴状などを作成したり必要となる証拠についてのアドバイスをくれたりするため、スムーズな進行が可能となるためです。

特に、発信者情報開示請求を成功させるためには、スピードがカギとなることが少なくありません。
なぜなら、投稿から時間が経てば経つほど、ログが消えてしまう可能性が高くなるためです。
ログが消えてしまうと、その後発信者情報の開示など法的措置をとることは困難となります。

そのため、誹謗中傷をした相手の情報開示請求を望む場合には、無理に自分で行おうとせず、できるだけ早く弁護士へ相談するとよいでしょう。

誹謗中傷への開示請求にかかる費用

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インターネット上で誹謗中傷をした相手の発信者情報開示請求をしたい場合、費用はどの程度かかるのでしょうか?

まず、裁判所に発信者情報開示の仮処分を申し立てる段階で、裁判所に20万円程度の担保金を預けなければなりません。
担保金は正当な請求であれば後に返還されるものの、一時的にまとまった金額の準備が必要となります。

また、手続きを弁護士に依頼した場合には、別途弁護士報酬が必要です。
弁護士報酬は依頼先の弁護士や誹謗中傷の状況などによって異なりますが、おおむね20万円から50万円程度であることが多いでしょう。

なお、Authense法律事務所では誹謗中傷に関する相談を、初回の60分無料でお受けしております。
無料相談をご利用頂くことで、そのケースで発信者情報開示請求にかかる費用や報酬を知ることができますので、まずは無料相談をご利用ください。

誹謗中傷への開示請求にかかる期間

誹謗中傷投稿への発信者情報開示請求には、どの程度の期間がかかるのでしょうか?

誹謗中傷の舞台となった場所(SNS、インターネット掲示板など)や投稿者が契約しているプロバイダによって異なりますが、おおむねトータルで半年から1年程度を要することが多いでしょう。
内訳としては、第一段階となるSNS運営企業などへの開示請求で3か月から半年程度、その後行うプロバイダへの開示請求で半年程度です。
請求先となる法人が海外である場合の方が、国内法人である場合と比べて長い期間がかかる傾向にあります。

請求をしてすぐに開示されるような性質のものではありませんので、ある程度長期戦となることを知っておいてください。

なお、プロバイダ制限責任法が改正され、令和4年10月1日から施行されました。
この改正により、SNS運営企業への請求とプロバイダへの請求を併合して行えることとなっています。

改正から日が浅いためまだ結果は不明ですが、これにより、情報開示請求にかかる期間が短縮されることが期待されています。

誹謗中傷に開示請求をしたい場合の初期対応

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インターネット上でされた誹謗中傷に対して発信者情報開示請求をしたい場合、まずとるべき対応は次のとおりです。
誹謗中傷への対応は初動が非常に重要となりますので、覚えておくと良いでしょう。

投稿のスクリーンショットを撮る

誹謗中傷する内容の投稿がなされたら、まずはその投稿がわかるスクリーンショットを撮影しておきましょう。

スクリーンショットでは、投稿の内容の他、投稿の日時やアカウント名などがわかるように撮影してください。
投稿された場がTwitterやのようにアカウントを開設して投稿やコメントをするタイプのものであれば、相手のプロフィールなどのスクリーンショットも撮影しておきましょう。

投稿画面のみでは、アカウント名やユーザー名の表示が不完全となる場合があるためです。

削除請求はしない

自分について誹謗中傷をする内容や、根も葉もないようなデマなどが投稿された場合には、すぐに投稿を消してほしいと感じることでしょう。

しかし、焦って削除請求をすることはおすすめできません。
なぜなら、誹謗中傷投稿をした相手に直接削除請求をしてしまうと、誹謗中傷がエスカレートするおそれがあるためです。
また、「削除してほしい」、「削除しない」と水掛け論に発展した場合には、相手に対して売り言葉に買い言葉となってしまい、発信者情報開示請求やのちの損害賠償請求などで不利となる可能性があります。

では、Twitter社などSNSや掲示板の運営企業へ直接削除請求をすればよいかというと、この段階ではこちらも少し待った方がよいでしょう。
なぜなら、削除請求が認められて投稿が削除されてしまうと、発信者情報開示請求が難しくなってしまう可能性があるためです。

できるだけ早く弁護士へ相談する

インターネット上で誹謗中傷を受けた場合には、できるだけ早期に弁護士へ相談してください。
なぜなら、無理に自分で対応すれば状況が悪化する可能性がある他、対応に苦慮する間に投稿から時間が経ってしまうためです。

インターネット上での誹謗中傷への対応は、時間との勝負であるといっても過言ではありません。
それぞれのSNSやプロバイダでログの保存期間が決まっており、おおむね3か月や6か月程度です。
この期間を過ぎてしまうと誹謗中傷投稿のログが消されてしまい、発信者情報開示請求や損害賠償請求が難しくなってしまうでしょう。

また、法的措置を取られることを恐れた相手が投稿を削除する可能性がある他、被害者が有名人などである場合にはファンなど誹謗中傷投稿を見た人が削除請求をして、投稿が消されてしまう可能性もゼロではありません。

そのため、インターネット上で自分を誹謗中傷する内容の投稿を見つけたら、すぐに弁護士へ相談することをおすすめします。

Authense法律事務所では誹謗中傷への対応に力を入れており、初回相談は60分まで無料です。
誹謗中傷に対して発信者情報開示請求や損害賠償請求をしたいと検討している場合には、ぜひAuthense法律事務所までご相談ください。

動画で見る「弁護士による3つの解決方法」

記事を監修した弁護士
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Authense法律事務所記事監修チーム
Authense法律事務所の弁護士が監修、法律問題や事例についてわかりやすく解説しています。Authense法律事務所は、「すべての依頼者に最良のサービスを」をミッションとして、ご依頼者の期待を超える弁護士サービスを追求いたします。どうぞお気軽にご相談ください。
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